- 「リーダーシップを発揮した経験」について、面接官の質問意図は?
- 「リーダーシップを発揮した経験」がない場合の例文が知りたい…。
リーダーシップを発揮した経験は、就活や転職の面接において定番の質問のひとつです。本記事を読めば、リーダーシップを発揮した経験がない人でも採用される回答法が分かります。
面接官はこの質問を通して、あなたの強みや価値観、統率力を知り、企業が求める人物像にマッチしているか?を見極めています。
リーダーシップを発揮した経験がないという人でも、自己分析で診断したあなたの強みを軸に答えることで、面接を突破できる回答ができます。
本記事では、就活・転職面接でリーダーシップを発揮した経験がない人でも採用される回答例文と自己分析法を解説します。
「リーダーシップを発揮した経験」の面接官の質問意図
はじめに、就活・転職面接で「リーダーシップを発揮した経験」について面接官が質問する意図を解説します。
- あなたの「強み」を知るため。
- 「統率力」があるかを知るため。
- あなたの「価値観」を知るため。
- 企業との「マッチ度」を知るため。
【1】あなたの「強み」を知るため
面接官が「リーダーシップを発揮した経験」について尋ねるのは、あなたの強みを知りたいからです。
面接官はリーダー経験そのものよりも、あなた独自の強みに関心があります。どのような強みを活かしてリーダーシップを発揮したのか?を知りたいのです。
あなただけの強みを示せば、他の候補者との差別化ポイントを示すことができます。
【2】「統率力」があるかを知るため
次に、面接官は「リーダーシップを発揮した経験」を通して、あなたに統率力があるかを知りたいと考えています。
「リーダーシップ」という言葉通り、他者を導いてチームを統率する力があるかを判断しています。特に将来の幹部候補を求めている場合、質問されることがあります。
なるべく具体的なエピソードを話すことで統率力を示し、管理職候補としての魅力もアピールしましょう。
【3】あなたの「価値観」を知るため
また、面接官は「リーダーシップを発揮した経験」を通して、あなたの価値観を知りたいと考えています。
リーダーシップを発揮する場面では、あなたの人柄や優先順位が現れます。面接官はこのような特徴からあなたの仕事に対する価値観を探っているのです。
仕事に対する価値観を知れば、入社後により良い人間関係を築けるかどうか判断できます。
【4】企業との「マッチ度」を知るため
さらに、面接官は「リーダーシップを発揮した経験」について尋ねることで、あなたと企業とのマッチ度を知りたいと考えています。
リーダーシップを発揮した状況や結果を聞くことで、あなたが応募先企業の企業風土や文化といった価値観に合う人材かどうかを見極めています。
企業の価値観にマッチする人ほど定着率が高く、長く働き続けられる人材として採用されやすいです。
・「リーダーシップを発揮した経験」の質問意図⇒あなたの強み、統率力、価値観、企業とのマッチ度を知るため。
「リーダーシップを発揮した経験」に対するNG回答例文
次に、「リーダーシップを発揮した経験」に対するNG回答例文を解説します。
- あなたの「強み」が伝わらない回答。
- 「価値観・統率力」を疑われるような回答。
- 企業との「マッチ度」が低いと思われる回答。
【1】あなたの「強み」が伝わらない回答
まず、「リーダーシップを発揮した経験」に対して、あなたの強みが伝わらない回答はNGです。
- 「学校の文化祭ではサークルリーダーを務め、学生同士が円滑にコミュニケーションがとれるようにリーダーシップを発揮しました。」
- 「前職では仕事に失敗した後輩を飲み会に誘ったり、一緒に残業して業務をこなすことで先輩としてリーダーシップを発揮しました。」
単にリーダーを務めた経験だけ、または職務内容と関連性がないリーダー経験を話しても、あなた独自の強みが面接官に伝わりません。
まずは自分の強みを自己分析で把握し、回答に含める必要があります。
【2】「価値観・統率力」を疑われるような回答
次に、「リーダーシップを発揮した経験」に対して、あなたの価値観や統率力を疑われるような回答はNGです。
- 「大学の社会学ゼミのグループ研究では、論文の研究から発表資料の作成まで私がすべてリーダーを務め、他の学生をまとめあげました。」
- 「前職では営業担当地域のリーダーを任せられ、営業部長の指示を受けながら新規顧客開拓と後輩社員の指導においてリーダーシップを発揮しました。」
例えば、すべて自分ひとりで取り組んだことや上司や先輩の指示を受けて仕事をしたことはそもそもリーダーシップと言えず、価値観や統率力を疑われてしまいます。
どのようにリーダーシップを発揮したか?というエピソードをなるべく具体的に話してアピールしましょう。
【3】企業との「マッチ度」が低いと思われる回答
最後に、「リーダーシップを発揮した経験」に対して、あなたと企業とのマッチ度が低いと思われる回答はNGです。
- 「アルバイト先のファストフード店では、販売スタッフのリーダーを務め売上に貢献したことで最優秀スタッフ賞に選ばれました。」
- 「前職では副店長として新入社員の研修や接客指導のリーダーを担当し、接客コンテストでは社長賞を3年連続で当店舗から輩出することができました。」
例えば、協調性を重視する企業において個人主義的、または成果主義的な回答をすると企業の価値観にマッチしていないと判断されます。
あらかじめ企業研究を行い、企業が求めている人物像に合わせた回答を心がけましょう。
・「リーダーシップを発揮した経験」のNG回答⇒強みが伝わらない、価値観・統率力を疑われる、企業とのマッチ度が低いと思われる回答。
「リーダーシップを発揮した経験」がないのは当たり前
就活・転職面接で話せるような「リーダーシップを発揮した経験」がないことは当たり前で、特に気にする必要はありません。
多くの人にとって、「リーダーシップを発揮した経験」をすぐに思い出せることは稀です。実際、面接官もそのことを十分理解しています。
リーダー経験そのものよりも、あなたの『強み』を印象付けて価値観や統率力を面接官に示せるエピソードを話すことが重要です。
・「リーダーシップを発揮した経験」がないのは当たり前⇒強みを印象付けて価値観や統率力を示すことが重要。
「リーダーシップを発揮した経験」がない?|強みを軸に答える
「リーダーシップを発揮した経験」がない人でも、あなたの強みを軸に答えることで面接を突破できる回答ができます。
自分の「強み」が分からない応募者は採用されない
一般企業の採用担当者106名を対象としたアンケート調査では、9割以上の面接官が「自分の強みが分からない応募者は採用しない」と回答しています。
採用試験では、「強み」を知ることが絶対に欠かせません。企業は、「強み」を理解していない人に魅力を感じないからです。
面接官は応募者が「自己分析」をしているか分かる
また、9割以上の面接官が質疑応答中に「応募者が自己分析を行っているかどうかが分かる」と回答しています。
面接官は応募者が自己分析をしているかどうか、簡単に見抜けるということです。
あなたの「強み」を軸に回答できる!【2つの方法】
自己分析で診断した「強み」を軸に答えることで、面接官の信頼を得ながら、どんな質問にも対応できます。その結果、採用率が大幅にアップします。
このように、自己分析で診断した「強み」で回答するには無料自己分析ツールとAIを使った2つの方法があります。
【就活】【転職】に分けて面接対策法を紹介します。どちらでもあなたの「強み」を軸にした回答文を今スグ作成できます!
【就活用】
方法①|【無料】自己分析ツールを使い自分で面接対策をする方法
就活サイトの無料自己分析ツールで『強み』を診断し、自分で面接対策をする方法です。とりあえず自己分析だけを済ませたい方は、以下をご覧ください↓
方法②|【無料】自己分析ツール×AIで簡単に面接対策をする方法
就活サイトの無料自己分析ツールで診断した『強み』をAI(ChatGPTなど)に入力する方法です。AIで回答を作成してみたい方は、以下をご覧ください↓
【転職用】
方法①|【無料】自己分析ツールを使い自分で面接対策をする方法
転職サイトの無料自己分析ツールで『強み』を診断し、自分で面接対策をする方法です。とりあえず自己分析だけを済ませたい方は、以下をご覧ください↓
方法②|【無料】自己分析ツール×AIで簡単に面接対策をする方法
転職サイトの無料自己分析ツールで診断した『強み』をAI(ChatGPTなど)に入力する方法です。AIで回答を作成してみたい方は、以下をご覧ください↓
これらの方法を活用すれば、自分の『強み』を軸にあらゆる質問に回答できるようになります。
「リーダーシップを発揮した経験」がない?|面接回答例文6選
自己分析であなたの強みを診断したら、「リーダーシップを発揮した経験」がない場合でも、この『強み』を軸にして回答できます。
ここでは、就活・転職に分けて、面接回答例文6選を解説します。回答する際のポイントを挙げます。
- リーダーシップを発揮した経験についてはじめに『結論』を述べる。
- リーダーシップを発揮して『強み』を活かしたエピソードを述べる。
- 最後に志望先企業でも『強み』を活かして貢献したい思いを述べる。
就活|面接回答例文3選(リーダーシップを発揮した経験がない場合)
:チームワーク
自己分析で分かった強み私がリーダーシップを発揮した経験は、大学のバスケットボールサークルでの活動です。昨年、大学対抗戦の直前に主力メンバーがケガで参加できなくなり、試合に臨むことが難しい状況でした。そこで私は、新入生を中心にチームを再編成しました。新入生の能力を引き出すために、個々の特性に合わせた練習メニューを作成し、シュートが得意なメンバーにはシューティング練習を、ディフェンスに優れたメンバーにはディフェンスの動きを指導しました。その結果、欠員が出ても大会に出場できるレベルまでチームを育て上げ、実際に大会でも善戦しました。この経験を通じて、厳しい局面でもリーダーシップを発揮してチームワークの力を引き出せることを学びました。御社でもこの経験を活かし、協力とチームワークを促進し、企業目標の達成に貢献したいです。
:計画力
自己分析で分かった強み私がリーダーシップを発揮した経験は、ゼミでのグループ研究発表です。大学の経済学ゼミで「ふるさと納税の経済効果」をテーマに研究と発表を行いましたが、参考文献が少なく研究が滞りました。そこで私は具体的な研究計画を立て、複数の自治体にアンケートを送り、寄付金の使用用途や地域経済への影響などのデータを集めました。次に、集まったデータを分析し、寄付金額の推移や地域別の比較を行いました。これにより、ふるさと納税がどの地域でどのように利用されているかが分かりました。文献資料が少ない中でも、他の学生をリードして研究計画を進めることで、研究の質を高めることができました。この経験から、困難な状況でもリーダーシップを発揮して計画を見直すことでより良い成果を得られることを学びました。御社でも、事業計画の立案や問題解決において貢献したいと考えています。
:挑戦心
自己分析で分かった強み私がリーダーシップを発揮した経験は、アルバイト先での販売業務です。アルバイト先のシューズショップでは、売り上げが低迷している時期がありました。そこで私は、商品のポップ作成やディスプレイの変更に挑戦しました。まず、色彩マーケティングの本を参考にして目を引くポップを作成しました。次に、商品の配置を見直し、来店客が自然とシューズに目を向けるようにしました。その結果、店内の雰囲気が一新され、来店客数が増え始めました。他のスタッフもポップ作成やディスプレイ変更に挑戦したいと言い始めたので、私は基本を教えながら全員で取り組むようリードしました。この経験から、リーダーシップを発揮して新しいことに挑戦する姿勢が、より良い成果を生み出せることを学びました。御社でも新しいアイデアに挑戦し、社員に刺激を与え、より良いサービスの提供に尽力したいです。
転職|面接回答例文3選(リーダーシップを発揮した経験がない場合)
:チームワーク
自己分析で分かった強み私がリーダーシップを発揮した経験は、前職における保険商品の提案営業です。既に他社の保険に加入されているお客様を対象に新しい保険商品の提案を行う際、当初は契約が見込めませんでした。そこで、私は社内の査定部門や加入促進部門と連携し、保障条件を緩和できる商品プランを策定してご提案しました。まず査定部門にリスク評価を再検討してもらい、加入促進部門とも協力することで保障内容を見直すことができました。その結果、お客様は保険を切り替えてくださり、さらにそのお客様からの紹介により新しい契約も複数獲得できました。この経験から、リーダーシップを発揮して部門間のチームワークを高めることが、より良い商品のご提案に直結することを学びました。御社でも自ら率先して他部門の協力を仰ぎ、最適な商品を提供し顧客満足度向上に貢献したいです。
:計画性
自己分析で分かった強み私がリーダーシップを発揮した経験は、前職における販売活動です。私は前職において、販売スタッフの中でも特に販売計画の策定や広報活動に携わりました。まず、入庫した販売車の展示方法を見直し、人気の軽自動車と普通乗用車を並列して配置し、お客様が視覚的に引き込まれるよう工夫しました。また、既存顧客に対して購入履歴に基づいた車種情報をダイレクトメールで送信し、週末の特別試乗会を案内しました。これらの販売計画を実行した結果、来店者数が30%増加し、同時に売上も向上しました。この経験から、リーダーシップを発揮して計画的に取り組むことが実績として現れることを実感しました。御社においても、事業計画に基づき効率的な販売方法を見つけて実践することで、より良いサービスの提供と顧客対応力の向上に努めたいと思います。
:気配り
自己分析で分かった強み私がリーダーシップを発揮した経験は、前職で営業担当者を支えたことです。前職では主に受注登録や見積作成を担当していましたが、営業担当者が顧客対応に苦労している姿を見て、話を聞いてみることにしました。顧客である建築現場の監督や職人は厳しいスケジュールのため、効率的な営業が難しいとのことでした。そこで、私は営業事務として自社製品と競合他社製品の比較資料を作成し、営業担当者が顧客に説明しやすくなるよう工夫しました。その結果、営業担当者から感謝されることが増え、「契約時に役立った」という声も頂きました。この経験から、事務業務だけでなく、営業担当者をリードして気配りをする姿勢が重要であることを学びました。御社でも、職員がお互いを支え合えるように気配りを行い、助け合う風土を作り上げることで業務効率を高めたいと思います。
まとめ
以上、就活・転職面接でリーダーシップを発揮した経験がない人でも採用される回答例文と、自己分析法について解説しました。
・「リーダーシップを発揮した経験」を質問する面接官の意図は、あなたの強み、統率力、価値観、企業とのマッチ度を知るため。
・「リーダーシップを発揮した経験」に対するNG回答は、強みが伝わらない、価値観・統率力を疑われる、企業とのマッチ度が低いと思われる回答。
・「リーダーシップを発揮した経験」がないのは当たり前であるため、あなたの強みを印象付けて価値観や統率力を示すことが重要。
・「リーダーシップを発揮した経験」がない人でも、あなたの強みを軸に答えることで面接を突破できる回答になる。
・「リーダーシップを発揮した経験」がない場合、リーダーシップを発揮した経験についての結論、リーダーシップを発揮して強みを活かしたエピソード、志望先企業でも強みを活かして貢献したい思い、を述べることがポイント。